またR-18G作品。かなり難産で時間のかかった作品。
これでも一応純愛もの。
ジャンル…異形、欠損、フェラチオ
以下本文
「ただいまー」
自宅であるマンションの一室に帰ってきた俺。
ただいま、なんて言った所で返事なんて返ってこないものだが…
「あ゛ー、腹減ったぁ」
早い所晩飯食いてぇなぁ、と思っていたその時。
ずりっ…ずりっ…と何かが這いずるような音が聞こえてきた。
「何の音だ?」
音の出所を確かめようと耳を澄ましてみる。
どうやら部屋の奥から聞こえてくるようだ。
「暗くてよく見えねぇな」
すでに時刻は夜、明かりをつけないとほとんど何も見えないのは当然だ。
その音はだんだん大きく、はっきりと聞こえてくる。
どうやら俺に近づいてきているみたいだ。
「ほ、本当に、何の音、なんだ…?」
さすがにちょっと怖くなってきた。
そうしているうちに音はじわじわと俺に近づいてきていて…
やがてそれは、この暗闇の中でも見えるくらいの位置まで俺に接近していた。
「なんだ…?」
目をこらして俺は近づいてきた何かを確認してみる。
…見た瞬間、俺は後悔した。
「な…!?」
それは、一言で言えば「女の生首」だった。
それもただの生首じゃない。
頭から髪の代わりに何本もの「腕」が生えている。
そいつは腕を使って床を這い、俺に近づいてきていたんだ。
「あ…あ…」
俺は恐怖のあまり、まともに声が出なかった。
足もすくんでしまい、逃げる事も出来ない。
そんな俺に、その生首の化け物は少しずつ俺に近づいてきていて…
「ひぃっ…」
そして、ついに俺の足がその化け物の手に掴まれた瞬間、恐怖が振り切れたのか、火事場の馬鹿力とでも言うのか。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
俺の口から今まで出した事のない声量の悲鳴が飛び出したのだ。
あれから一年。
「ただいまー」
「剛(ごう)さん。お帰りなさい♪」
帰ってきた俺を例の生首が出迎えてくれた。
床の上から笑顔で俺を見上げるその姿には、もう今更恐怖感なんて沸いてこない。
むしろこの一年共に生活して、愛嬌すら感じるようになっていた。
「ご飯できてますよ♪」
「ありがてぇ…腹減ってるから着替えたらすぐ食べるわ」
「はい♪」
「美味ぇな、この煮物」
「良かった♪苦労した甲斐がありました」
彼女の作ってくれた晩飯をいただく。
これが実に美味い。
最初は料理の知識が全くなく、包丁の存在すら知らなかったのが、よくここまで成長したもんだ…いやマジで。
「剛さん、口元が汚れてますよ」
そう言って彼女の腕が一本、にゅるると伸びてきて俺の口元を拭ってくれた。
彼女の頭から生えてる無数の腕は手と手首以外に関節がないようで自由に曲がるし、しかも伸縮自在。
実質先端が手の形をしている触手のようなものだと思っている。
「ありがとな、メリッサ」
「はい♪」
彼女の名前は『メリッサ』
と言っても彼女には元々名前がなかったので俺が名づけたのだ。
頭の無数の腕がなんとなくメデューサの頭の蛇みたいだったから、それに近い名前を、というのが由来だ。
「ふぅ、ご馳走様。美味かったぜ」
「食器、洗っておきますね♪」
使い終わった食器を洗い始めるメリッサ。
ちゃんと無数の腕を使いこなして同時に全ての食器を洗ってみせるあたりはいかにも彼女らしい。
それだけではない。
掃除を毎日してくれるおかげで部屋の中には埃すらほとんど見かけないし、洗濯もしてくれるからすごくありがたいし…
今ではどこの主婦だと言いたくなる程の家事万能っぷり。
おかげで今では生活に色々余裕が出来て大助かりなんだ。
「剛さん、笑ってますけど、何か嬉しい事でも?」
「いや…一年前メリッサがうちに来た時はまさかこうなるとは思わなかったなぁって」
一年前のあの光景は今でも覚えている、トラウマ的な意味で。
だってあれはマジでホラーだったんだもん。
「もう、あの時はどうしようもなくお腹すいてたんですよぉ」
「お腹ないのにお腹が空くってのも謎だけどな」
そうなのだ、あれだけびびらせておいて、メリッサはお腹が空いて食べる物探してるうちに俺の部屋に入り込んでいただけというオチだったのだ。
まぁそこで食べ物分けてやったのがきっかけとなって仲良くなったんだから、今となっては笑い話だ。
その夜。俺とメリッサは一緒の布団に入って寝転んでいた。
もう二人で一緒に寝る事はいつもの習慣になっているんだ。
今日もこのまま眠りにつこうか、なんてぼんやり考えていたその時。
メリッサの手がバジャマの股間をなでてきた。
隣のメリッサを見ると、少し赤くなった顔で俺を見つめている。
「あの、剛さん…私、したく、なっちゃったんですけど…よろしいですか?」
ようするに、Hのお誘いである。
しとやかでおとなしい性格のメリッサが、顔を赤くしながら「Hしたい」と誘ってくる。
正直言って、萌える。
俺は内心の興奮を表に出さないようにしながら静かに首を縦に振った。
「じ、じゃあ、脱がしますね」
俺の了解を得たメリッサはその無数の手で俺のパジャマを脱がしていく。
手が多いおかげで脱がされるのはあっという間で、上半身は胸板を露わにされ、下半身はパシャマとパンツをずらされて俺のペニスが露出させられた。
「剛さんのオチンチン、大きくしちゃいますね♥」
そうして出てきた俺のペニスに、メリッサの手が伸び、優しくやんわりと握られる。
彼女の手がゆっくりと俺のペニスをしごき始めると、その優しくもHなしごき方に、俺のペニスはみるみるうちに勃ちあがってきた。
「いいよ、メリッサ…しばらく、そのまま…」
「はい♥」
ペニスはそのままメリッサの手によってしごかれ続ける。
イカせる動きではなく、気持ちいいのを長く楽しむためのゆっくりとしたしごき方。
少しもどかしいが、かと言って決して退屈もさせない程度に上手く快感をコントロールしている。
これほど上手いしごき方が出来る者はそうそう他にはいないだろう。
「あぁ、いい、いいよ…」
「剛さん…♥」
そうして程よく俺の力が抜けた所で、メリッサの頭が俺の顔の前に移動してきた。
俺はそんな彼女の頭を引き寄せて、
「んっ…♥」
お互いの唇を、重ね合わせる。
「んんっ…んんん…♥」
さらに彼女の舌が俺の口を割って中に入り込んできた。
彼女の舌は人間のよりも若干長い。
それが俺の口の中を縦横無尽に舐めまわすのは、なかなかに刺激的な感触だ。
「ふぅっ、んむぅ、じゅるぅ」
「んんっ、ちゅぅっ♥じゅぅぅ♥」
俺もメリッサも、しつこいくらいに相手の唇を求め続ける。
それに加えメリッサの舌が俺の口の中で動き回っている。
俺も負けじと口の中で彼女の舌に自分のそれを絡めると、
「んんんんっ♥」
興奮してるのか、彼女の舌が俺の舌に絡み付いてきて舌そのものが愛撫される。
普通の人間では難しい、まさに彼女ならではの行為だ。
「ぷはぁ…メリッサ…」
しばらくしてようやく俺たちは唇を離す。
だけどかなりディープなキスをしたために俺も彼女もかなり興奮していた。
俺のペニスだってますます硬くなってるし。
「剛さん…そろそろ、いいですか?」
「あぁ、こっちも頼むよ…」
「はい…♥」
俺の許可を得たメリッサは俺の顔の前から離れ、今度は俺の股間まで移動していく。
そこで限界近くまで大きく勃起したペニスを見てメリッサはほぅ、と表情を蕩けさせた。
「剛さんの、いつ見ても力強くて立派で、素敵です…♥」
「メリッサ、もう…」
「はい♥では…いただきます♥」
メリッサは大きく口を開けて、俺のペニスを、
「あむぅぅぅぅん♥」
ねっとりといやらしく、根元まですっぽりと口の中にくわえこんだ。
「くぉぉ、メリッサ、相変わらず、すげぇ…」
「んむっ♥じゅるる♥ぢゅぅぅぅぅぅぅ♥」
メリッサは頭しかないから当然通常のセックスは不可能。
代わりに彼女が一番得意としているのが、フェラチオ。
彼女のフェラチオは、マジで絶品なのだ。
「んっ♥ちゅっ、じゅるぅ、じゅるる♥」
まずは唇。一度ペニスにしゃぶりついたら、強く吸い付いて決して離そうとはしない。
そうしてそのまま、唇でペニスを締め付けたままペニスの先端から根元まで、唇の輪で何度も往復するのだ。
しかも唇の締め付けも強弱あって、何度も切り替わる事で俺が受ける快感も変化し決して飽きる事はない。
「れろっ、れろれろぉ…ぺろぉ♥」
そして舌。先ほども説明した通り、メリッサの舌は人間よりちょっと長い。
彼女はその舌を最大限に利用し、俺のペニスにその長い舌を絡みつかせてくる。
ペニスが舌にぐるぐる巻きにされるなど、彼女でなければ不可能だろう。
「んん、じゅるる♥ちゅ、ちゅぅぅぅ♥」
そのまま舌の筒が、ペニスをしごいてきた時の快感は、本当にたまらない。
最初やられた時はオナホールのようだ、と感想を抱いたが、すぐにオナホール以上だと考え直した。
それほどまでに彼女の舌の愛撫は強烈なのだ。
「うぅっ、はぁ、はぁぁ、メリッサぁぁ」
「じゅるるる♥じゅるる♥ぺろ、れろれろぉ♥」
俺のペニスはメリッサの唇と舌に熱烈な愛撫を受け続ける。
かといってすぐにイくような事はない。
メリッサの方が俺に長く楽しんで欲しいと、わざと加減してくれているからだ。
実際こんな激しいフェラチオ、本気でされたらそれこそ俺は射精を我慢できる気がしない。
そして彼女の愛撫は何も口だけではない。
彼女には曲がるも伸びるも自由自在の無数の腕がある事を忘れてはいけない。
「あぁ、うぅぅ…」
彼女の手の一つが、俺の玉袋を握ってきた。
力加減を間違えると非常に痛い箇所なのだが、メリッサの力加減は絶妙で、玉袋を優しく繊細に揉みこんでくる。
「ふぁぁ、メリッサ、そこはぁ…」
もう二つの手が触れてきたのは俺の両方の乳首。
コリコリと指で乳首を弄られ、時に摘まれる。
その快感で俺の口から時折女の様な声が出てしまうのが少し恥ずかしい。
「くぁぁ、そ、そんな所までぇ」
さらに別の手が、俺のアナルに触れてきた。
指を尻の穴に差し込んで中で指を動かしたり、指を曲げたり…
彼女の力加減の上手さはここでも遺憾なく発揮され、ほとんど痛くないどころかちょっと気持ちいいのがなんとも複雑な気分だ。
そうして残りの手は俺の体のあちこちを撫で回す。
頬、わき腹、太股、あらゆる箇所にメリッサの手が触れてくる。
中にはただ撫で回すだけでなく、伸ばした腕を巻きつけてくる所も。
あまりきつく巻きつけたりはせず、あくまで緩く締めるのがポイントだ。
女性の腕特有の柔らかさと暖かさが、俺の体に巻きついてくるのはなんとも言えない心地よさだったりする。
「んぐっ、れろっ、じゅるるぅ♥」
ひっきりなしにしゃぶられ続けるペニス。
そして体中を這い回るメリッサの手。
まさに彼女は全身をフルに使って俺の体中を愛撫してくれているのだ。
それがすごく気持ちいいし、何よりそこまでして俺に尽くしてくれるメリッサの姿が心底愛らしい。
「はぁ、はぁ…メリッサ、もう、そろそろ…」
イかせてほしい、と最後まで言うまでもなく、メリッサがペニスをくわえたまま首、というか頭を縦に振る。
そして次の瞬間、ペニスをしゃぶる唇と舌の動きが明らかに早くなった。
「くっ、おっ、おおぅ!」
途端に跳ね上がる俺の快感。
ペニスの奥から、一気に引き上げられるかのように精液が上ってくるのを感じる。
もう、ひと時だって我慢できない。
「メリッサ!出るっ、出るっ、出るぅぅぅぅっ!!」
びゅるっ!びゅるっびゅるっ、びゅるっ!
「くあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ここまで長く愛撫されていた分、射精した瞬間の快感はまるで今まで溜め込んだものを一気に解放するかのようなとても大きなものだった。
少なくとも自慰ではこれほどの快感を再現する事はまず不可能だろう。
「んぐっ、んぐっ、んん~~~~っ♥」
一方で俺のペニスをくわえ続けているメリッサは、噴き出してきた精液を平気で飲み込んでいってる。
その吸飲量はすさまじく、俺の精液は長い愛撫のおかげでかなりの量が出たにも関わらず、それを一滴もこぼしていないといういい飲みっぷりだ。
…頭しかない彼女が飲んだ精液がどこに行ってるのかは色々と謎だが。
「ぷはぁ♥剛さんの精液…全部飲んじゃいました♥」
「おぅ…いつもながら、メリッサのフェラ、すげぇな…」
「私はこの体ですから。セックスはもちろん、剛さんの好きなおっぱいでのご奉仕も出来ませんし」
おい、いつの間に俺の巨乳好きばれてんの。
「ですから、その分お口では頑張りますよ。下手なセックスよりは気持ちいいと言えるくらいには」
メリッサの言ってる事は大げさではない。
実際メリッサのフェラはそのくらいのポテンシャルはあるだろうと俺は睨んでいる。
「ふふ、そうかぃ…ありがとうな、メリッサ」
「はい♥」
笑顔でそう答えるメリッサは本当に、綺麗だ。
俺はそんな彼女の頭を抱き寄せる。
「剛さん?」
「今日はこのまま、抱き合って寝るか」
「…はい♥」
俺がメリッサの頭を抱きかかえると同時に、メリッサの無数の腕が俺の背中にまわって抱き返してくる。
その手から伝わってくる彼女の体温が、俺に彼女の存在の確かさを再確認させてくれた。
結局の所、メリッサの正体は今もってわからない。
モンスターなのか、人工生物なのか、はたまた宇宙から来たのか。
いつかその辺はっきりしなくちゃいけない時が来るのかもしれない。
でも、今からそんな事考えても仕方ない。その時はその時だ。
今はメリッサとの、この平穏な時間を大事に過ごすとしよう。
「おやすみ、メリッサ」
「おやすみなさい、剛さん♥」